この記事のポイント

この記事は2026年3月時点のベトナム労働傷病兵社会省(MOLISA)の公式規定に基づいています。最新情報はMOLISA公式サイトで必ずご確認ください。


ベトナムの労働許可証制度の概要

ベトナムで外国人が就労するには、ベトナム労働法(Labour Code 2019)および政令152/2020/ND-CPに基づき、労働許可証(Work Permit)の取得が原則として義務づけられています。

労働許可証なしに就労した場合、雇用主・労働者双方に罰金が科され、強制退去の対象となる場合もあります。


労働許可証の種類

ベトナムの労働許可証は、就労形態に応じて以下の4種類に分類されます。

種類対象者有効期間
労働許可証(Work Permit)ベトナム企業に雇用される外国人最長2年(更新可)
企業内転勤(ICT)日本の親会社からベトナム子会社への転勤者最長2年
技術者・専門家特定のプロジェクトに参加する技術者プロジェクト期間(最長2年)
労働許可証免除短期出張(90日以内)、取締役、BOT事業参加者等該当期間

労働許可証の取得条件

学歴・経験要件(いずれかを満たす必要あり)

  1. 大学卒業以上の学位 + 就労分野に関連する学位であること
  2. 5年以上の実務経験 + 就労予定の分野での経験証明
  3. 専門的な資格・免許: 医師、弁護士、会計士等の国際的に認められた資格

その他の条件


必要書類一覧

日本で準備する書類

書類取得先備考
無犯罪証明書警察庁(各都道府県警察)発行から6ヶ月以内のもの
大学卒業証明書出身大学英文で発行を依頼
職歴証明書前職の会社5年以上の経験を証明する場合
パスポートコピー有効期間6ヶ月以上残っていること
証明写真4×6cm、白背景、6ヶ月以内撮影

重要: 日本で発行した書類はすべて以下の認証プロセスが必要です。

  1. 公証役場での公証
  2. 法務局での認証
  3. 外務省のアポスティーユ(または公印確認)
  4. 在日ベトナム大使館での領事認証

この認証プロセスには2〜4週間かかるため、渡航予定の少なくとも2ヶ月前から準備を開始してください。

ベトナム側で準備する書類

書類取得先備考
健康診断書ベトナムの指定病院費用は1,000,000 VND(約6,085円2,000,000 VND(約12,170円 程度
雇用契約書(ドラフト)雇用主職位・給与・期間を明記
雇用主の事業登録証コピー雇用主
外国人雇用計画承認書省レベル労働局雇用主が事前に取得

費用の目安

項目費用
労働許可証申請手数料600,000 VND(約3,651円
健康診断費用1,000,000 VND(約6,085円2,000,000 VND(約12,170円
日本での書類認証費用20,000 JPY(約0円50,000 JPY(約0円 (書類の数による)
ビザ申請費用(シングル)25 USD(約3,987円
一時滞在カード(TRC)申請費用10 USD(約1,595円30 USD(約4,785円

合計で100,000 JPY(約0円200,000 JPY(約0円 程度を見込んでおくと安心です。なお、代行業者に依頼する場合は別途手数料が発生します。


申請手順と処理期間

ステップ1: 日本での書類準備(4〜8週間)

無犯罪証明書の取得(2〜3週間)、卒業証明書・職歴証明書の取得、公証・認証手続き(2〜4週間)を並行して進めます。

ステップ2: ベトナム入国・健康診断(1週間)

商用ビザまたは観光ビザでベトナムに入国し、指定病院で健康診断を受けます。結果は通常3〜5営業日で発行されます。

ステップ3: 雇用主による外国人雇用計画の申請(15営業日)

雇用主が省の労働局に外国人雇用計画を提出します。承認までに最大15営業日かかります。

ステップ4: 労働許可証の申請(7営業日)

すべての書類が揃った段階で、雇用主が省の労働局に申請します。法定の処理期間は7営業日ですが、書類の不備があると差し戻しとなり、さらに時間がかかります。

ステップ5: 就労ビザ・一時滞在カードの取得(5〜10営業日)

労働許可証の発行後、就労ビザ(DN1ビザ)への切り替えと一時滞在カード(Temporary Residence Card: TRC)の申請を行います。TRCがあれば、労働許可証の有効期間中は出入国が自由になります。

総所要期間の目安: 2〜3ヶ月(日本での準備期間を含む)


日本での準備事項チェックリスト

渡航前に日本で完了すべき手続きを時系列でまとめます。


よくある質問(FAQ)

Q1: 労働許可証なしでベトナムで働くとどうなりますか?

雇用主には100,000,000 VND(約608,500円200,000,000 VND(約1,217,000円 の罰金、労働者には15,000,000 VND(約91,275円25,000,000 VND(約152,125円 の罰金が科されます。加えて、労働者は国外退去処分となり、再入国が制限される可能性があります。

Q2: 労働許可証の更新はどのように行いますか?

有効期限の15日前までに更新申請を提出します。更新には初回とほぼ同じ書類が必要ですが、健康診断と無犯罪証明書は更新時にも新しいものが求められます。1回の更新で最長2年の延長が可能です。

Q3: 転職する場合、労働許可証はどうなりますか?

前職の労働許可証は失効するため、新しい雇用主のもとで改めて申請する必要があります。ただし、書類の一部(無犯罪証明書、学歴証明書等)は有効期限内であれば再利用できる場合があります。

Q4: フリーランスとしてベトナムで働けますか?

ベトナムの労働法では、フリーランスとしての就労を想定した制度は整備されていません。合法的に活動するには、現地法人の設立、またはベトナム企業との雇用契約が必要です。観光ビザでのリモートワークはグレーゾーンであり、当局に発覚した場合は罰則の対象となるリスクがあります。

Q5: 家族の帯同ビザはどのように取得しますか?

労働許可証保持者の家族(配偶者、18歳未満の子ども)は、TT(家族帯同)ビザを取得できます。労働許可証と婚姻証明書・出生証明書(認証済み)を提出して申請します。配偶者が就労する場合は、配偶者も別途労働許可証を取得する必要があります。


まとめ:自分でできること vs 専門家に相談すべきこと

自分でできること:

専門家に相談すべきこと:

ベトナムの労働許可証取得は書類の量が多く認証プロセスも煩雑ですが、事前に計画的に準備すれば問題なく進められます。最も重要なのは日本での書類準備を早めに開始することです。渡航予定の3ヶ月前からの準備開始を推奨します。

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※ この記事の情報は2026年3月21日時点のものです。最新情報は各国政府の公式サイトをご確認ください。当サイトは情報提供を目的としており、法的助言を行うものではありません。