この記事のポイント

本記事は住宅法(2014年)およびベトナム建設省の公式情報(2026年3月確認)に基づいています。

外国人の不動産所有に関する法的枠組み

住宅法(2014年)による緩和

2015年7月の住宅法施行により、外国人のベトナム不動産購入が大幅に緩和されました。

項目詳細
購入可能な物件コンドミニアム、戸建て住宅(プロジェクト内)
所有期間50年(更新可能)
外国人枠コンドミニアム1棟あたり30%、戸建て1区画あたり250戸の10%
購入資格ベトナムに合法入国した外国人(観光ビザでも可)
土地使用権土地の直接所有は不可

購入可能な物件と制限

種類購入可否備考
コンドミニアム1棟の30%以内
戸建て(プロジェクト内)1区画の10%以内、最大250戸
土地不可土地使用権はベトナム人のみ
商業用不動産法人経由ベトナム法人を設立して購入

エリア別の相場(2026年)

ホーチミン市

エリア1㎡あたりの価格1BR(45㎡)の目安
1区(中心部)100,000,000 VND(約608,500円150,000,000 VND(約912,750円4,500,000,000 VND(約27,382,500円
2区(トゥドゥック市)60,000,000 VND(約365,100円100,000,000 VND(約608,500円2,700,000,000 VND(約16,429,500円
7区(フーミーフン)70,000,000 VND(約425,950円120,000,000 VND(約730,200円3,150,000,000 VND(約19,167,750円
ビンタイン区50,000,000 VND(約304,250円90,000,000 VND(約547,650円2,250,000,000 VND(約13,691,250円

ハノイ

エリア1㎡あたりの価格1BR(45㎡)の目安
ホアンキエム区(旧市街)80,000,000 VND(約486,800円150,000,000 VND(約912,750円3,600,000,000 VND(約21,906,000円
タイホー区60,000,000 VND(約365,100円100,000,000 VND(約608,500円2,700,000,000 VND(約16,429,500円
カウザイ区50,000,000 VND(約304,250円80,000,000 VND(約486,800円2,250,000,000 VND(約13,691,250円

購入手順

Step 1: 物件の選定と外国人枠の確認

デベロッパーに**外国人枠(30%)**の空きがあるかを必ず確認します。人気物件は外国人枠が早期に埋まるため、早めの判断が重要です。

Step 2: 予約金の支払い

予約金(Booking Fee)として物件価格の1%〜5%を支払います。通常50,000,000 VND(約304,250円200,000,000 VND(約1,217,000円 程度です。

Step 3: 売買契約書の締結

Hợp đồng mua bán nhà ở(住宅売買契約書)に署名します。契約書はベトナム語で作成されるため、弁護士による英語/日本語の翻訳レビューを推奨します。

Step 4: 分割払い

プレセリング物件の場合、建築の進捗に応じて分割払い(通常5〜10回)を行います。引き渡し時点で物件価格の95%を支払い、残り5%はピンクブック(所有権証書)取得後に支払うのが一般的です。

Step 5: 引き渡しと所有権証書の取得

完成後、鍵の引き渡しと検査を行い、ピンクブック(Giấy chứng nhận quyền sử dụng đất, quyền sở hữu nhà ở)の申請手続きを進めます。ピンクブックの取得には6ヶ月〜2年かかることがあります。

税金・費用

購入時

費目税率/金額備考
VAT10%新築物件に適用
登録税評価額の0.5%
管理費保証金物件価格の2%管理組合に預託
弁護士費用2,000 USD(約318,979円契約レビュー

保有時

費目金額/率備考
管理費15,000 VND(約91円30,000 VND(約183円 /㎡/月物件グレードによる
固定資産税なし(2026年時点)導入検討中

売却時

費目税率備考
個人所得税売却価格の2%または利益の20%のいずれか低い方
仲介手数料1%〜3%市場慣行

投資リターン

賃貸利回り

エリア平均賃貸利回り備考
ホーチミン1区4%〜6%高い需要
ホーチミン2区5%〜7%開発進行中
ハノイ・タイホー4%〜6%駐在員需要

キャピタルゲイン

ホーチミン市の不動産価格は過去5年間で年平均8%〜12%上昇しています。ただし、過去の実績は将来のリターンを保証するものではありません。

日本人が知っておくべき注意点

50年リースホールドの更新

外国人の所有期間は50年で、更新が認められていますが、更新条件の詳細は明確に規定されていません。50年後の対応は法改正に依存するリスクがあります。

外国人枠の確認が最重要

30%の外国人枠は1棟単位で管理されます。枠が埋まっている場合、いかなる条件でも購入できません。デベロッパーまたは管理組合に書面で確認を取ることを推奨します。

送金ルートの記録

購入代金はベトナムの銀行口座を通じて支払い、海外からの送金記録を保管する必要があります。将来の売却代金の海外送金時に、入金記録が必要となります。

ベトナム人配偶者がいる場合

ベトナム人と婚姻している外国人は、配偶者名義でフリーホールド(永久所有権)の不動産を購入できます。ただし、離婚時の財産分与に関する問題が生じる可能性があるため、婚前契約の作成を検討してください。

よくある質問(FAQ)

Q1: 外国人はベトナムの土地を購入できますか?

いいえ、ベトナムでは全ての土地は国有であり、外国人に土地使用権は付与されません。外国人が購入できるのは、コンドミニアムやプロジェクト内の戸建て住宅(建物のみ、50年リースホールド)です。

Q2: 住宅ローンは利用できますか?

外国人向けの住宅ローンは限定的です。一部の銀行(HSBC Vietnam、Standard Chartered等)が外国人向けプログラムを提供していますが、頭金30%〜50%、金利8%〜12%と日本より高金利です。

Q3: 賃貸に出すことはできますか?

はい、購入した物件を賃貸に出すことは認められています。賃貸収入に対して個人所得税(売上の5%+VAT5%=合計10%)が課されます。

Q4: ピンクブック(所有権証書)がなくても売却できますか?

実務上、ピンクブック取得前に売買契約の権利を譲渡する形で「転売」が行われることがありますが、法的リスクが高いです。ピンクブック取得後の売却を推奨します。

Q5: 相続した場合、50年の残存期間は引き継がれますか?

はい、相続人がフィリピン人であれば残存期間を引き継ぎます。外国人相続人の場合も同様ですが、手続きにはベトナムの弁護士を通じた遺産処理が必要です。

まとめ:自分でできること vs 専門家に相談すべきこと

自分でできること:

専門家に相談すべきこと:

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※ この記事の情報は2026年3月22日時点のものです。最新情報は各国政府の公式サイトをご確認ください。当サイトは情報提供を目的としており、法的助言を行うものではありません。