この記事のポイント
- ベトナムの個人所得税は累進課税5〜35%(税務居住者)
- 非居住者は一律**20%**の源泉税率
- 年間183日以上滞在でベトナム税務居住者となる
- 日本との租税条約で二重課税の軽減が可能
📌 本記事は2026年3月時点のベトナム税務総局公式情報に基づいています。
税務居住者の判定
| 条件 | 居住者判定 |
|---|---|
| 年間183日以上ベトナムに滞在 | 居住者 |
| ベトナムに恒久的住所を有する | 居住者 |
| 12ヶ月間の賃貸契約がある | 居住者と推定 |
| 上記いずれにも該当しない | 非居住者 |
個人所得税率(居住者)
| 課税所得(月額VND) | 税率 |
|---|---|
| 0〜500万 | 5% |
| 500万〜1,000万 | 10% |
| 1,000万〜1,800万 | 15% |
| 1,800万〜3,200万 | 20% |
| 3,200万〜5,200万 | 25% |
| 5,200万〜8,000万 | 30% |
| 8,000万超 | 35% |
控除項目
| 控除項目 | 金額(月額) |
|---|---|
| 基礎控除 | VND1,100万 |
| 扶養控除(1人あたり) | VND440万 |
| 社会保険料 | 実額控除 |
| 慈善寄付金 | 実額控除 |
非居住者の課税
非居住者は全てのベトナム源泉所得に対して一律**20%**の源泉税が課されます。累進税率や控除は適用されません。
| 所得種類 | 非居住者税率 |
|---|---|
| 給与所得 | 20% |
| 事業所得 | 1〜5% |
| 配当所得 | 5% |
| 利子所得 | 5% |
| ロイヤリティ | 5% |
申告と納税の手続き
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申告期限 | 翌年3月末(年次申告) |
| 月次源泉徴収 | 雇用主が毎月源泉徴収 |
| 申告方法 | オンライン(eTax) |
| 納税方法 | 銀行振込 |
日本人駐在員が注意すべきポイント
- グロスアップ: 日本の親会社が税金を負担する場合、グロスアップ計算が必要
- 赴任手当・住居手当: ベトナムで課税対象となる場合がある
- 日本への帰国時: ベトナムでの最終申告と還付手続きが必要
- 社会保険: 2018年以降、外国人労働者もベトナムの社会保険への加入が義務化
よくある質問(FAQ)
Q: 日本の給与もベトナムで課税されますか? A: ベトナム税務居住者の場合、全世界所得が課税対象です。ただし日越租税条約で二重課税は軽減されます。
Q: ストックオプションはどう課税されますか? A: 権利行使時の利益がベトナムで課税対象となります。
Q: 確定申告は自分でできますか? A: 可能ですが、ベトナム語での申告が必要なため、税理士への依頼を推奨します。
Q: 日本の年金はベトナムで課税されますか? A: ベトナム税務居住者の場合は課税対象ですが、租税条約により日本でのみ課税される場合があります。
Q: 退職時の手続きは? A: 雇用終了から45日以内にPIT最終申告を行い、過払い分の還付を申請します。
まとめ:自分でできること vs 専門家に相談すべきこと
自分でできること:
- ✅ 税務居住者の判定
- ✅ 基本的な税率・控除の確認
- ✅ 源泉徴収票の保管
専門家に相談すべきこと:
- 🔍 グロスアップ計算と最適な報酬設計
- 🔍 年次確定申告の代行(現地税理士)
- 🔍 日越間の二重課税の解消(国際税務専門家)
※ この記事の情報は2026年3月22日時点のものです。最新情報は各国政府の公式サイトをご確認ください。当サイトは情報提供を目的としており、法的助言を行うものではありません。