この記事のポイント
- 年間182日以上マレーシアに滞在で税務居住者
- 居住者の所得税率は**0〜30%**の累進課税
- マレーシア国外源泉所得は原則非課税(2024年改正で一部課税化の動き)
- MM2H・DE Rantau保有者も182日以上滞在で税務居住者
📌 本記事は2026年3月時点のLHDN公式情報に基づいています。
税務居住者の判定基準
| 条件 | 判定 |
|---|---|
| 暦年で182日以上マレーシアに滞在 | 居住者 |
| 90日以上滞在+過去4年中2年で90日以上滞在 | 居住者 |
| 前年または翌年に居住者+当年90日以上滞在 | 居住者 |
| 上記いずれにも該当しない | 非居住者 |
個人所得税率(居住者・2026年)
| 課税所得(RM) | 税率 |
|---|---|
| 0〜5,000 | 0% |
| 5,001〜20,000 | 1% |
| 20,001〜35,000 | 3% |
| 35,001〜50,000 | 6% |
| 50,001〜70,000 | 11% |
| 70,001〜100,000 | 19% |
| 100,001〜400,000 | 25% |
| 400,001〜600,000 | 26% |
| 600,001〜2,000,000 | 28% |
| 2,000,001以上 | 30% |
非居住者は一律30%(雇用所得)です。
主な控除・免除項目
| 控除項目 | 上限額(RM) |
|---|---|
| 個人控除 | 9,000 |
| 配偶者控除 | 4,000 |
| 子供控除(18歳未満) | 8,000/人 |
| EPF(従業員積立基金)拠出 | 4,000 |
| 医療費 | 10,000 |
| 生命保険料 | 3,000 |
| 教育費(自己) | 7,000 |
| SSPN(教育貯蓄)拠出 | 8,000 |
国外源泉所得の課税
マレーシアは従来、属地主義(国外源泉所得非課税)を採用していましたが、2024年以降の税制改正で一部変更があります:
| 所得種類 | 2023年以前 | 2024年以降 |
|---|---|---|
| マレーシア源泉所得 | 課税 | 課税 |
| 国外で稼得しマレーシアに送金 | 非課税 | 条件付き課税 |
| 国外で稼得し送金しない | 非課税 | 非課税 |
申告手続き
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申告期限 | 翌年4月30日(給与所得者)/ 6月30日(事業所得者) |
| 申告方法 | e-Filing(LHDNオンライン)推奨 |
| 月次源泉徴収 | PCB(Monthly Tax Deduction)で雇用主が天引き |
| タックスナンバー | 初回申告前にLHDNで取得が必要 |
日本人が知っておくべき注意点
- MM2H保有者: 182日以上滞在で税務居住者となり、マレーシア源泉所得は課税対象
- DE Rantau保有者: 海外クライアントからの収入はマレーシア国外源泉所得として非課税の可能性があるが、税制改正の動向に注意
- 日本の税務: マレーシア税務居住者でも日本の年金・不動産所得は日本で課税される可能性がある
- 日馬租税条約: 二重課税が生じる場合は条約に基づき軽減・排除が可能
よくある質問(FAQ)
Q: マレーシアと日本の両方で税務居住者になることはありますか? A: はい、その場合は日馬租税条約のタイブレーカー条項で最終的な居住地国を判定します。
Q: EPF(従業員積立基金)は外国人も加入できますか? A: 外国人は任意加入です。加入する場合は従業員11%+雇用主12〜13%の拠出が必要です。
Q: マレーシアに確定申告の代行を依頼できますか? A: はい、マレーシアの税理士(Tax Agent)に依頼可能です。費用はRM500〜2,000が目安です。
Q: 日本の年金をマレーシアで受け取る場合の課税は? A: 日馬租税条約により、年金は日本でのみ課税されるのが一般的です。
Q: 暗号資産の利益はマレーシアで課税されますか? A: 2024年時点では暗号資産のキャピタルゲインは非課税ですが、頻繁な取引は事業所得として課税される可能性があります。
まとめ:自分でできること vs 専門家に相談すべきこと
自分でできること:
- ✅ 税務居住者の判定(滞在日数の確認)
- ✅ e-Filingでの確定申告(シンプルな場合)
- ✅ 控除対象項目の領収書保管
専門家に相談すべきこと:
- 🔍 日馬間の二重課税の解消(国際税務専門家)
- 🔍 国外源泉所得の課税リスク評価
- 🔍 最適な報酬構造の設計
※ この記事の情報は2026年3月22日時点のものです。最新情報は各国政府の公式サイトをご確認ください。当サイトは情報提供を目的としており、法的助言を行うものではありません。