この記事のポイント
- シンガポールには1,500以上のファミリーオフィスが拠点を構え、運用資産は5兆SGD超
- Section 13R/13Xの税制優遇で投資収益が非課税になる可能性
- 最低運用資産額は**SGD 2,000万(約23億円)**からが一般的
ファミリーオフィスの設立
シンガポールのファミリーオフィスは、MAS(金融管理局)のSection 13R(旧FIS)またはSection 13X(旧EIS)の免税スキームを利用して、ファンドの投資収益を非課税にすることが可能です。
Section 13R vs 13X の比較
| 項目 | Section 13R | Section 13X |
|---|---|---|
| 最低AUM | SGD 2,000万 | SGD 5,000万 |
| ファンド形態 | シンガポール法人 | 法人・LP・信託 |
| 運用事業費 | 年間SGD 20万以上 | 年間SGD 50万以上 |
| 現地雇用 | 2名以上 | 3名以上 |
| 承認期間 | 3〜6ヶ月 | 3〜6ヶ月 |
信託(Trust)の活用
シンガポール信託は資産保全と世代間承継に広く利用されています。信託期間は最長100年で、委託者(Settlor)の意思に基づく柔軟な資産配分が可能です。
税制の優位性
| 税目 | シンガポール | 日本 |
|---|---|---|
| キャピタルゲイン税 | 0% | 20.315% |
| 配当所得税 | 0%(個人) | 20.315% |
| 相続税 | 0% | 最大55% |
| 法人税 | 17% | 約30% |
日本人富裕層の注意点
- 国外転出時課税(出国税):1億円以上の有価証券等を保有する場合、含み益に課税
- CRS(共通報告基準):シンガポールの口座情報は日本の税務当局に自動報告
- タックスヘイブン対策税制:日本居住者がシンガポール法人を保有する場合に適用の可能性
まとめ
シンガポールは世界有数の資産管理ハブです。ファミリーオフィスの設立は富裕層にとって有力な選択肢ですが、日本の税法上の規制を十分に理解した上で進める必要があります。
※ この記事の情報は2026年3月22日時点のものです。最新情報は各国政府の公式サイトをご確認ください。当サイトは情報提供を目的としており、法的助言を行うものではありません。