この記事のポイント

📌 この記事は2026年3月時点のマレーシア政府公式情報に基づいています。最新情報はマレーシア移民局公式サイトで必ずご確認ください。


マレーシアのビザが多くて迷う理由

マレーシアは日本人にとって最も人気の高い東南アジアの移住先のひとつです。しかし、いざ長期滞在を検討すると「ビザの種類が多すぎて、どれが自分に合うのかわからない」という壁にぶつかります。

MM2H、PVIP、DE Rantau、Employment Pass、Professional Visit Pass、Student Pass、観光ビザ免除——それぞれ対象者・費用・期間・就労の可否がまったく異なります。

この記事では、マレーシアの主要ビザ7種類を横断的に比較し、あなたの目的・ライフステージに合った最適なビザを見つけるためのガイドを提供します。


ビザ全種類一覧比較表

ビザ種類主な対象者有効期間費用目安就労可否取得難易度
MM2H長期滞在希望者・富裕層5〜15年保証金(定期預金)が必要原則不可
PVIP超富裕層20年200,000 MYR(約8,097,160円最高
DE Rantauデジタルノマド12〜24ヶ月1,000 MYR(約40,486円リモートワークのみ
Employment Pass(EP)企業の被雇用者1〜5年会社負担
Professional Visit Pass短期業務渡航者最大12ヶ月会社負担限定的
Student Pass留学生在学期間中学校負担不可
観光ビザ免除旅行者90日無料不可最低

以下、各ビザの詳細を解説します。


各ビザの詳細解説

MM2H(Malaysia My Second Home)

マレーシア観光芸術文化省が管轄する長期滞在プログラムです。外国人が「第二の住まい」としてマレーシアに最長15年間滞在できます。

主な申請条件(Silverカテゴリの場合):

メリット: 長期間の安定した滞在権、家族帯同が可能、不動産購入が容易になる

デメリット: 定期預金要件が高額、原則として就労不可、審査に3〜6ヶ月かかる

MM2Hの詳細な申請手順や最新の条件変更については、MM2H完全ガイドをご覧ください。

PVIP(Premium Visa Programme)

マレーシア政府が2022年に導入した超富裕層向けの最上位ビザです。MM2Hよりもさらに高い資金要件がある代わりに、就労を含む幅広い活動が認められます。

主な申請条件:

メリット: 就労が可能、マレーシア国内でのビジネス活動が自由、20年という長期有効期間

デメリット: 費用が非常に高額、対象者が限定的

PVIPの全条件と申請プロセスについては、PVIPプレミアムビザガイドで詳しく解説しています。

DE Rantau(デジタルノマドビザ)

マレーシアデジタル経済公社(MDEC)が運営する、リモートワーカー・フリーランサー向けのビザプログラムです。マレーシア国外の企業やクライアントから収入を得ながら、マレーシアに滞在できます。

主な申請条件:

メリット: 申請手数料が低額、比較的短期間で取得可能、デジタルノマドに最適化された制度

デメリット: マレーシア国内企業での就労は不可、IT・デジタル分野に限定

DE Rantauの申請方法とよくある審査落ちの原因については、DE Rantau完全ガイドをご確認ください。

Employment Pass(就労ビザ / EP)

マレーシア企業に正式に雇用される外国人向けのビザです。会社がスポンサーとなり、移民局に申請します。日本人駐在員の多くがこのビザで滞在しています。

主な条件:

メリット: 合法的にマレーシアで就労可能、家族帯同ビザ(Dependent Pass)の取得が可能

デメリット: 会社が申請主体のため転職時に再申請が必要、自営業には使えない

就労ビザの詳しいカテゴリ分けや申請の流れは、マレーシア就労ビザガイドで解説しています。

Professional Visit Pass(専門家訪問パス)

マレーシア国内企業のプロジェクトに短期間参加する外国人専門家向けのパスです。技術指導、研修、監査などの業務が対象となります。

主な条件:

メリット: 短期間の業務には最適、申請のハードルが比較的低い

デメリット: 活動範囲が限定的、長期滞在には向かない

Student Pass(学生パス)

マレーシアの教育機関に在籍する留学生向けのパスです。マレーシア政府認定の大学・語学学校が申請を代行します。

主な条件:

観光ビザ免除(90日間)

日本のパスポート保有者は、マレーシアに最大90日間ビザなしで滞在できます。観光、短期の視察、不動産の下見などに利用されます。

注意点: 就労は一切不可、滞在延長には出国が必要、頻繁な出入国を繰り返すと入国を拒否されるケースもあります。


ペルソナ別おすすめフローチャート

ビザ選びは「自分が何をしたいか」で決まります。以下の目的別におすすめのビザを整理しました。

デジタルノマド・リモートワーカーの場合

おすすめ:DE Rantau

海外のクライアントや企業からリモートで収入を得ている方には、DE Rantauが最適です。年間収入24,000 USD(約3,827,750円 以上の条件をクリアできれば、1,000 MYR(約40,486円 の手数料で最大24ヶ月の滞在権が得られます。

起業家・経営者の場合

おすすめ:Employment Pass + Sdn Bhd(現地法人設立)

マレーシアで事業を行うなら、現地法人(Sdn Bhd)を設立し、自社からEmployment Passを申請するのが一般的なルートです。外国人の最低払込資本金は500,000 MYR(約20,242,900円 が目安です。マレーシア移住完全ガイドでも法人設立の概要を解説しています。

富裕層・資産家の場合

おすすめ:MM2H または PVIP

資金力に余裕があり、就労の必要がない方にはMM2Hが定番です。さらにマレーシア国内でビジネスや投資活動を積極的に行いたい場合は、PVIPが選択肢に入ります。PVIP は費用が高額ですが、就労や事業活動の自由度ではMM2Hを大きく上回ります。

リタイア・定年後の移住の場合

おすすめ:MM2H

退職後の長期滞在にはMM2Hが最適です。就労の必要がない分、MM2Hの「原則就労不可」というデメリットが問題になりません。定期預金による安定した資産証明ができれば、10年間の滞在権を得られます。

家族での移住の場合

おすすめ:MM2H または EP(帯同ビザ付き)

家族帯同の場合、MM2Hなら配偶者・21歳未満の子どもを帯同できます。駐在の場合はEmployment Passに紐づくDependent Passで家族が帯同可能です。子どもの教育環境も含めた検討が必要になるため、ASEAN各国のインターナショナルスクール比較も参考にしてください。


よくある質問(FAQ)

Q1: 観光ビザ免除の90日を使って「ビザラン」を繰り返すことはできますか?

マレーシア移民局は頻繁な出入国を監視しています。短期間で出入国を繰り返すと、入国拒否や質問を受けるリスクがあります。長期滞在を計画している場合は、適切なビザを取得することを強くおすすめします。

Q2: MM2HとDE Rantauを同時に申請できますか?

制度上、複数のビザを同時に保有することはできません。現在の状況と将来の計画に応じて、どちらか一方を選択する必要があります。

Q3: Employment Passを取得した後、転職する場合はどうなりますか?

Employment Passは雇用主に紐づくため、転職時には現在のパスを取り消し、新しい雇用主が改めてEmployment Passを申請する必要があります。転職期間中のビザステータスには注意が必要です。

Q4: MM2Hの定期預金は引き出しできますか?

マレーシア政府の規定により、MM2H承認後1年経過すれば、医療費・不動産購入・子どもの教育費などの用途で一部引き出しが可能です。ただし、最低残高を下回ることはできません。

Q5: 日本の年金をマレーシアで受け取ることはできますか?

日本の年金は海外在住者でも受給可能です。マレーシアの銀行口座への送金、または日本の口座で受け取ることができます。日本とマレーシアの間には租税条約があるため、二重課税は回避できます。


まとめ:自分でできること vs 専門家に相談すべきこと

自分でできること

専門家に相談すべきこと

まずやるべき3つのステップ

  1. この比較表で候補を2つに絞る — 目的・資金力・就労の有無で判断
  2. 公式サイトで最新の申請条件を確認 — 制度は頻繁に変更されます
  3. 認定エージェントまたは専門家に無料相談 — 特にMM2H・EP・法人設立は個別事情が大きいため

2026年3月時点の情報です。マレーシアのビザ制度は改定が多いため、申請前に必ずマレーシア移民局の公式情報をご確認ください。

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※ この記事の情報は2026年3月21日時点のものです。最新情報は各国政府の公式サイトをご確認ください。当サイトは情報提供を目的としており、法的助言を行うものではありません。