📌 この記事の要点

マレーシアでの法人設立時にSDN BHD(非公開有限会社)とLLP(有限責任パートナーシップ)のどちらを選ぶべきか。設立費用、税制、責任範囲、運営コストを徹底比較し、最適な法人形態の選び方を解説します。

この記事のポイント

本記事は2026年3月時点のマレーシア会社法に基づいています。

SDN BHDとLLPの基本比較

項目SDN BHDLLP
法的根拠Companies Act 2016LLP Act 2012
法人格あり(独立した法人)あり(独立した法人)
出資者の責任出資額の範囲出資額の範囲
最低人数取締役1名+株主1名パートナー2名以上
外国人出資100%可能可能(条件あり)
設立費用3,000 MYR(約120,973円8,000 MYR(約322,594円1,500 MYR(約60,486円4,000 MYR(約161,297円
年間維持費5,000 MYR(約201,621円15,000 MYR(約604,863円2,000 MYR(約80,648円5,000 MYR(約201,621円
法人税率24%(中小企業17%)パートナーの個人所得税率
監査義務あり(免除条件あり)なし
配当課税非課税(一段階課税)N/A

SDN BHDの詳細

メリット

  1. 外国人100%出資が可能: 現地パートナーなしで設立できる
  2. 有限責任: 個人資産と法人資産が分離
  3. 信頼性が高い: 取引先やバンクからの信用度が高い
  4. 税制優遇: 中小企業税率17%(最初のRM60万)
  5. マレーシアの配当は非課税: 一段階課税制度(single tier system)

デメリット

  1. 設立・維持費用が高い: 会社秘書役の任命が必須
  2. コンプライアンス要件が多い: 年次申告、監査、取締役会議事録等
  3. 監査費用: 年間3,000 MYR(約120,973円10,000 MYR(約403,242円

外国人の設立要件

LLPの詳細

メリット

  1. 設立が簡単: 手続きが比較的シンプル
  2. 運営コストが低い: 監査義務なし
  3. 柔軟な利益分配: パートナー間で自由に決められる
  4. コンプライアンスが少ない: SDN BHDほどの報告義務がない

デメリット

  1. 個人所得税率が適用: 利益が大きいと税率が高くなる
  2. 信用度がSDN BHDより低い: 一部の取引先やバンクが敬遠することも
  3. 外国人には制限がある: コンプライアンスオフィサーの設置が必要
  4. SDN BHDへの変更が不可: 事業形態の変更には新規設立が必要

どちらを選ぶべきか?

SDN BHDを選ぶべきケース

LLPを選ぶべきケース

マレーシアのスタートアップエコシステムについてはマレーシアのスタートアップエコシステム2026もご覧ください。

日本人が知っておくべき注意点

日本のCFC税制との関係

マレーシアで法人を設立した場合、日本のCFC税制(外国子会社合算税制)の対象となる可能性があります。特にペーパーカンパニーと判断されると、日本で課税されるリスクがあります。

銀行口座開設

SDN BHDの方が銀行口座開設がスムーズです。LLPは一部の銀行で口座開設が難しい場合があります。

ビザとの関連

SDN BHDを設立することでEmployment Pass(EP)の取得が可能になります。LLPでは就労ビザの取得が困難な場合があります。

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まとめ

日本人がマレーシアで事業を行う場合、ほとんどのケースでSDN BHDが最適です。設立費用は高めですが、税制優遇、信用度、ビザ取得の面でメリットが大きいです。法人設立の詳細な手続きはASEAN税制比較2026も参考にしてください。

マレーシア 法人設立 SDN BHD LLP 会社設立
※ この記事の情報は2026年3月23日時点のものです。最新情報は各国政府の公式サイトをご確認ください。当サイトは情報提供を目的としており、法的助言を行うものではありません。