この記事のポイント
- マレーシア政府(MDEC)公認のデジタルノマド専用ビザ「Professional Visit Pass(PLIK)」
- 費用:本人 MYR 1,000(約3万円)、扶養家族 MYR 500/人、最長24ヶ月滞在可能
- テック系・非テック系両方の職種が対象。日本企業勤務のリモートワーカーにも対応
- 2026年3月時点の公式情報に基づいています
📌 この記事は MDEC公式サイト の情報(2026年3月確認)に基づいています。
DE Rantau Nomad Pass(Professional Visit Pass)とは
DE Rantauは、マレーシア政府のデジタル経済推進機関 MDEC(Malaysia Digital Economy Corporation) が運営する、デジタルノマド・リモートワーカー向けの国家プログラムです。東南アジアをデジタルノマド受け入れの中心地とするマレーシアの旗艦施策として位置づけられています。
その中核となるのが 「DE Rantau Nomad Pass」 で、正式には 「Professional Visit Pass(Pas Lawatan Ikhtisas / PLIK)」 という在留資格区分に属します。通常の観光ビザ(日本人は90日間ノービザで入国可)では認められないリモートワークを、法的に認められた形でマレーシアを拠点に行うことができます。
マレーシアは治安が良く、高速インターネット、豊富なコワーキングスペース、手頃な生活コストを備え、デジタルノマドにとって最適な環境が整っています。DE Rantauは、こうした魅力を最大限に活かすための制度です。
費用・有効期間・対象条件(具体的な数字)
パスの種別と費用
| 区分 | 金額 |
|---|---|
| メインパス(本人) | MYR 1,000(約3万円※1) |
| 同伴者(配偶者・子ども・親)1名あたり | MYR 500(約1.5万円※1) |
※1 為替レート:1MYR ≈ 30円で換算(2026年3月時点。レートは変動します)
滞在期間・更新
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 初回滞在期間 | 3ヶ月~12ヶ月(申請時に選択) |
| 更新 | さらに最大12ヶ月の延長が可能 |
| 最長累計滞在 | 合計24ヶ月(2年間) |
同伴できる家族
✅ 配偶者(Spouse) ✅ 子ども(Child/Children) ✅ 親(Parent/Parents) ※ メインパス保有者のみ帯同可
家族帯同時の費用:メインパス MYR 1,000 + 同伴家族 × MYR 500
例)本人+配偶者+子ども2人の場合:
- MYR 1,000(本人)+ MYR 500(配偶者)+ MYR 500 × 2(子ども)= MYR 3,000(約9万円)
対象となる就労形態
DE Rantau Passは、以下の2種類の働き方を対象としています:
1. デジタルフリーランサー・独立請負人(Digital Freelancer / Independent Contractor)
- 有効なプロジェクト契約が必須
- 契約期間:3ヶ月超(複数契約の合算可)
- クライアントは国内外どちらでも可
- 複数のプロジェクトをしている場合、合算して3ヶ月超の要件を満たすことができます
2. リモートワーカー(Remote Worker)
- 有効な雇用契約が必須
- 契約期間:3ヶ月超
- 雇用主はマレーシア国外(外国企業)であることが条件 ← 重要
- フルタイム・パートタイムのいずれでも対応
日本企業にフルリモートで勤務している方は、この条件を自然に満たします。
対象職種:テック・非テック両方対応
テック系職種(Tech Talent/Profession)
- ソフトウェアエンジニア、バックエンドエンジニア
- クラウド、サイバーセキュリティ、ブロックチェーン
- AI・機械学習(データ関連)
- デジタルマーケティング
- デジタルクリエイティブコンテンツ、コンテンツ開発
- UX・UI デザイナー
非テック系職種(Non-Tech Talent/Profession)
DE Rantau の大きな特徴 は、IT・エンジニア職以外にも広く対応している点です:
- CEO、COO、創業者、代表取締役
- 事業開発(Business Development)マネージャー
- マーケティングマネージャー
- CFO、財務マネージャー、経理責任者
- 営業マネージャー、カスタマーサクセス
- 人事マネージャー、法務顧問
- PRマネージャー、コンサルタント
- テクニカルライター
- 税務スペシャリスト、税理士
- サプライチェーンマネージャー
日本人フリーランサー、YouTuber、ブロガー、コンテンツクリエイター も「Digital Creative Content」「Digital Content Development」に該当する可能性があります。詳細は公式FAQをご確認ください。
申請手順(6ステップ)
MDEC公式サイト(mdec.my/derantau)の情報をもとにした標準的な申請フローは以下の通りです:
STEP 1:資格確認(事前)
- 職種・雇用形態が対象か確認
- 雇用契約またはプロジェクト契約の期間が3ヶ月超か確認
- リモートワーカーの場合:雇用主がマレーシア国外(外国企業)であることを確認
STEP 2:書類準備(1-2週間)
- パスポート(6ヶ月以上の有効期限)
- 雇用契約書またはプロジェクト契約書(英文または認証翻訳)
- 年収証明書(給与明細、銀行残高証明、クライアント支払い証明など)
- 証明写真(パスポートサイズ)
- 身分証明書のコピー
詳細な書類リストは MDEC公式FAQをダウンロードしてご確認ください。
STEP 3:MDEC公式ポータルでアカウント登録
- MDEC公式サイト にアクセス
- 「SIGN UP NOW」または「REGISTER NOW」をクリック
- メールアドレス、パスワードを設定してアカウント作成
- 個人情報の入力(氏名、生年月日、パスポート番号など)
STEP 4:申請フォーム記入・書類アップロード(2-3日)
- 職種、雇用形態(フリーランサー/リモートワーカー)を選択
- 就労証明書類(契約書)をアップロード
- 年収証明書をアップロード
- 同伴家族がいる場合は人数・関係を入力
STEP 5:申請料を支払い
- 本人:MYR 1,000
- 同伴家族1名あたり:MYR 500
- オンラインでクレジットカード(Visa/MasterCard等)またはマレーシア国内銀行送金で支払い可能
STEP 6:審査・承認(2-4週間)
- MDEC およびマレーシア入国審査局による審査
- 追加書類の要求があった場合は、指定期限内に提出
- 承認後、Professional Visit Pass(PLIK)が発行される
- パスの詳細情報がメールで送付される
STEP 7:マレーシア入国・滞在開始
- 取得したパスを持参してマレーシアに入国
- 入国時にイミグレーション審査で手続き完了
- 最長12ヶ月の滞在開始
- 必要に応じて、滞在期間終了3ヶ月前から更新申請開始
費用の総合的な内訳
DE Rantau申請費用
| 費目 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| メインパス申請料(本人) | MYR 1,000 | 約3万円 |
| 同伴家族追加(配偶者またはお子さん) | MYR 500/人 | 約1.5万円/人 |
| 合計(本人のみ) | MYR 1,000 | 約3万円 |
| 合計(本人+配偶者) | MYR 1,500 | 約4.5万円 |
| 合計(本人+配偶者+子ども2人) | MYR 3,000 | 約9万円 |
日本側での準備費用(目安)
| 項目 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| パスポート取得・更新(必要な場合) | 16,000円 | 新規取得:11,000円(10年)、更新:6,000円(5年) |
| 英文戸籍謄本・認証翻訳 | 3,000-5,000円 | 不要な場合もあり |
| 雇用契約書の認証翻訳(必要な場合) | 5,000-10,000円 | オンラインで英文契約がある場合は不要 |
| 年収証明書の翻訳(必要な場合) | 2,000-3,000円 | 英文の給与明細がある場合は不要 |
| 健康診断(任意) | 10,000-20,000円 | 不要の場合もあり |
マレーシア滞在中の概算生活費(月額)
| 項目 | 低予算 | 中程度 | 快適 |
|---|---|---|---|
| 家賃(1ベッドルーム、都市部) | MYR 1,500 | MYR 2,500 | MYR 4,000 |
| 食費 | MYR 600 | MYR 1,200 | MYR 2,000 |
| 交通費(公共交通) | MYR 100 | MYR 200 | MYR 300 |
| ユーティリティ・インターネット | MYR 200 | MYR 300 | MYR 500 |
| その他(娯楽・外出) | MYR 300 | MYR 800 | MYR 1,500 |
| 月額合計 | MYR 2,700(約8.1万円) | MYR 5,000(約15万円) | MYR 8,300(約24.9万円) |
※ 2026年3月時点、1MYR ≈ 30円で換算
マレーシア内の対象地域・コワーキングスペース
DE Rantau対応都市
DE Rantau Nomad Pass はマレーシア全土で利用可能です。特にデジタルノマドに人気の地域:
クアラルンプール(首都)
- 高速インターネット、多数のコワーキングスペース、国際的なノマドコミュニティ
- 生活費:やや高め(MYR 3,000-5,000/月)
- アクセス:国際空港まで車で30分
ペナン州(ジョージタウン)
- ビーチリゾート と都市が共存、低い生活費
- 生活費:低め(MYR 2,000-3,000/月)
- アクセス:ペナン国際空港あり
セランゴール州(スバン・ジャヤ)
- クアラルンプールから近く、コスト効率的
- 生活費:中程度(MYR 2,500-3,500/月)
DE Rantau Sarawak(ボルネオ島・サラワク州)
- 熱帯雨林と都市生活が共存、冒険志向のノマド向け
- 2024年新たに追加された選択肢
- クチン(首都)中心に発展
推奨コワーキングスペース(KL例)
| スペース | 特徴 | 月額(参考) |
|---|---|---|
| Workspace.com | 大型チェーン、高速WiFi、イベント多数 | MYR 400-800/月 |
| The Hive | スタートアップ向け、コミュニティ活発 | MYR 300-600/月 |
| Sun Desk | ビーチ近くのリゾート型ワークスペース(ペナン) | MYR 500-1,200/月 |
| Coluna Kolonial | クラシック建築+モダン設備(ジョージタウン) | MYR 250-500/月 |
詳細は各スペースの公式サイトでご確認ください。
日本の就労ビザとの徹底比較
制度の根本的な違い
日本の出入国在留管理庁 が定める就労系在留資格は、原則として「日本国内の企業・機関での就労・活動」を前提としています。つまり、日本の在留資格は「日本で日本の会社のために働く外国人」を想定した制度です。
一方、DE Rantau Nomad Pass は「海外(マレーシア外)のクライアント・雇用主のために働きながらマレーシアに住む外国人」を想定した制度であり、発想が根本的に異なります。
主要項目の対比表
| 比較項目 | DE Rantau(マレーシア) | 日本の就労系在留資格(参考) |
|---|---|---|
| 対象者 | 海外企業のリモートワーカー・フリーランサー | 日本国内の機関・企業で働く外国人 |
| 代表的な資格名 | Professional Visit Pass(PLIK) | 「技術・人文知識・国際業務」「高度専門職」など |
| 雇用主の所在地 | マレーシア国外(外国企業) | 原則として日本国内 |
| 最長在留期間(初回) | 12ヶ月 | 1年・3年・5年(在留資格の種類による) |
| 更新後の最長期間 | 24ヶ月 | 要件を満たせば更新継続可・永住申請も可 |
| 申請費用(本人) | MYR 1,000(約3万円) | 認定証明書申請:無料(変更・更新は収入印紙4,000円) |
| 家族帯同 | 配偶者・子・親が可(追加MYR 500/名) | 「家族滞在」で配偶者・子は可(親は原則不可) |
| 対象職種 | テック・非テック両方 | 資格に応じた活動範囲に限定 |
| リモートワーク合法性 | ✅ 制度上明示的に認可 | ❌ 観光ビザでのリモートワークは不法就労 |
| デジタルノマド専用制度 | ✅ あり | ❌ なし(2026年時点) |
日本人にとって最も重要な違い
日本には デジタルノマド専用ビザが存在しない
- 日本の出入国在留管理庁の在留資格一覧には「技術・人文知識・国際業務」「高度専門職」「特定技能」などが存在しますが、いずれも「日本国内での就労活動」が前提です。
- 海外企業のリモートワーカーが日本に長期滞在する場合、法的な困難があります。
観光ビザでのリモートワークはグレーゾーン
- 日本人はマレーシアに90日間ノービザで入国できますが、この期間中のリモートワークは法的に認められていません。
- DE Rantau Passを取得することで、**法的に白色(合法)**になります。
DE Rantau は低コスト・高柔軟性
- 費用:MYR 1,000(約3万円)で最長12ヶ月
- 日本の就労系在留資格は、雇用契約が必須で、会社から推薦を受ける必要があり、手続きが複雑です。
ASEAN他国のデジタルノマドビザとの比較表
東南アジア各国の制度と比較します:
| 項目 | マレーシアDE Rantau | タイLTR(Long Term Resident) | インドネシアB211A(Limited Stay Permit) | ベトナム1-3ヶ月eVisa | シンガポールEP(Employment Pass) |
|---|---|---|---|---|---|
| 正式名称 | Professional Visit Pass(PLIK) | Long Term Resident Visa | Limited Stay Permit | eVisa(90日以内) | Employment Pass(EP) |
| 最長滞在 | 24ヶ月(更新可) | 4-20年(選択制) | 6-60ヶ月 | 3ヶ月 | 2年(更新可) |
| 申請費用(本人) | MYR 1,000(約3万円) | THB 20,000(約6万円) | IDR 3-6M(約2-4万円) | USD 39-46(約4-5千円) | SGD 0(無料)※ |
| 対象者 | リモートワーカー・フリーランサー | 長期滞在者(リタイア・投資家他) | 一般渡航者 | 短期観光 | 就労者(給与条件あり) |
| 雇用主条件 | 海外企業のみOK | 自営業・投資可 | 制限なし | 制限なし | シンガポール企業が必須 |
| 家族帯同 | ✅ 配偶者・子・親可 | △ タイ内ビジネス要 | ✅ 可 | ❌ 不可 | ✅ 「Dependent Pass」で可 |
| リモートワーク合法性 | ✅ 明示的に認可 | △ グレーゾーン | △ グレーゾーン | ❌ 観光ビザのため不可 | ✅ EP保有なら可 |
| 年金受給者 | 〇 年金のみでもOK場合あり | ◎ LTR専用 | △ 条件により | △ 条件により | ❌ 給与条件あり |
| 就労許可別途取得 | △ 必要な場合あり | ◎ 不要 | ○ 条件により | ❌ 不可 | ✅ 必須 |
| ノマド向け評価 | ⭐⭐⭐⭐⭐ | ⭐⭐⭐⭐☆ | ⭐⭐⭐☆☆ | ⭐⭐☆☆☆ | ⭐⭐⭐⭐☆ |
※ EP 申請は無料ですが、給与・年齢に基づく厳格な基準があります
ペルソナ別おすすめ
デジタルノマド(リモートワーカー・フリーランサー) → マレーシア DE Rantau がおすすめ
- 理由:デジタルノマド専用制度、低コスト、海外企業のリモートワークに対応
現役会社員(日本企業勤務)で長期滞在したい → マレーシア DE Rantau (雇用主が日本企業の場合)
- 理由:現在の雇用契約を維持したまま、法的にリモートワーク可能
起業家・事業オーナーで資産管理も兼ねたい → タイ LTR または マレーシア MM2H
- 理由:タイLTRは事業立ち上げに対応、MM2Hは資産管理に適した定期預金制度
年金生活者で長期滞在したい → タイ LTR または マレーシア MM2H
- 理由:どちらも年金ベースで要件をクリア可能
日本人が注意すべきポイント
① 「観光ビザでリモートワークをする」は違法リスク
日本人はマレーシアに 90日間ノービザ で入国できます。しかし、観光ビザ(ノービザ入国)でのリモートワークはマレーシア出入国管理法では禁止されており、グレーゾーンまたは違法になる可能性があります。
DE Rantau Nomad Pass を取得することで、法的に認められた形でのリモートワーク滞在 が実現します。長期滞在を検討しているなら、早期に正規パスへ切り替えることを強く推奨します。
② リモートワーカーの雇用主は「マレーシア国外」であることが必須
リモートワーカーとして申請する場合、雇用主はマレーシア国外(外国企業)でなければなりません。
✅ OKの例:
- 日本企業にフルリモートで勤務している日本人
- アメリカのスタートアップと契約している日本人エンジニア
❌ NGの例:
- マレーシア現地企業に採用された場合(この場合は別途 Employment Pass が必要)
③ 契約書の「期間3ヶ月超」要件を確認
フリーランサーの場合、プロジェクト契約の期間が 3ヶ月超 でなければなりません。
- 単発の短期案件の積み重ねでは審査が通らない可能性があります
- ただし、複数のプロジェクト契約を合算して3ヶ月超の要件を満たすことは認められています
- 各契約書の提出が必要です
④ 年収要件(Annual Income)を確認
公式サイトのテキストに「Annual Income」の記載があります。申請前に必ず公式FAQ ドキュメント(mdec.my/derantau より)をダウンロードして、最新の年収要件を確認してください。
具体的な年収基準の数字は、公式FAQで詳細が提供されています。
⑤ 税務上の居住地判定に注意
DE Rantau で長期滞在した場合、以下の税務上の問題が生じる可能性があります:
マレーシア側:
- 滞在日数が 183日を超えるとマレーシアの「税務居住者(Tax Resident)」に該当
- マレーシアでの所得税申告義務が発生する可能性
日本側:
- 日本の所得税法では、「183日以上の国外滞在」で日本の税務上の「非居住者」として扱われる可能性
- ただし、日本の給与所得がある場合など、状況によって異なります
日本とマレーシアの租税条約:
- 日本とマレーシアの間に租税条約が締結されており、「どちらの国の税務居住者か」が明確に定義されています
- 具体的な適用は状況によって異なるため、税理士に相談することを強く推奨します
⑥ 親の帯同はメインパス保有者のみ
配偶者・子どもは「同伴者」として申請できますが、親を帯同できるのは本人(メインパス保有者)のみ です。同伴者が独立して親を連れることはできません。
⑦ DE Rantau Sarawak という新しい選択肢も
2024年現在、マレーシア・サラワク州に特化した「DE Rantau Sarawak」も追加されています。熱帯雨林と都市生活が共存するボルネオ島での生活・就労を希望する場合は、こちらのFAQも別途確認してください。
よくある質問(FAQ)
Q1: 観光ビザとDE Rantau Nomad Passは何が違いますか?
観光ビザ(日本人はノービザで90日)では、法的にはリモートワークをしながら滞在することはできません。一方、DE Rantau Nomad Passは、デジタルノマド・リモートワーカーがマレーシアで合法的に仕事をするための専用ビザ です。
最長12ヶ月(更新で最長24ヶ月)滞在でき、医療アクセス、銀行口座開設の容易さなど、生活に必要な特典も得られます。定期的な更新手続きなしに、長期滞在と就労を両立させたいなら、DE Rantau Passの取得を推奨します。
出典:MDEC公式サイト
Q2: 日本の会社で正社員として働きながらDE Rantauに申請できますか?
はい、申請可能です。 ただし、以下の条件を満たす必要があります:
- 雇用契約がマレーシア国外(日本企業)の企業であること ← これが最も重要
- フルリモートワーク(オフィス出社がない) であること
- 雇用契約書に契約期間が明記 されていること
日本企業に在籍してリモートワークしている方は、この条件を自然に満たします。ただし、契約書は英文またはマレーシア当局で認証された翻訳版が必要です。
Q3: DE Rantau Passを取得したら、マレーシア国内企業で働くことはできますか?
いいえ、できません。 DE Rantau Nomad Pass は「海外の雇用主・クライアントのためにリモートワークする」ことを前提とした制度です。
マレーシア国内企業に雇用されたい場合は、別途 Employment Pass(EP) を取得する必要があります。EP は給与水準に基づく厳格な基準があり、申請手続きも複雑です。
Q4: フリーランサーで複数のクライアントがいます。複数契約を合算できますか?
はい、合算可能です。 複数のプロジェクト契約を合算して、合計期間が 3ヶ月超 であれば申請条件をクリアできます。
例)
- クライアントA:2024年1月-3月(3ヶ月)
- クライアントB:2024年3月-6月(3ヶ月)
- 合計:6ヶ月 ✅ OK
ただし、各契約書の提出が必要です。複数契約の場合、どの契約が有効で、どれが終了したのか明確にしておく ことが重要です。
Q5: 日本に家や家族がいます。DE Rantau で24ヶ月滞在した場合、日本の住民票や税務申告はどうなりますか?
住民票、税務申告、社会保険について、以下の手続きが必要です:
住民票:
- マレーシア移住時に、日本の市区町村役場に「海外転出届」を提出します
- これにより日本の住民票は削除されます
- いつでも日本に戻る自由があり、戻る時に「転入届」を提出します
税務申告(日本側):
- 日本の所得税法では、「183日以上の国外滞在で非居住者」として扱われる可能性があります
- ただし、日本に給与所得(副業など)がある場合は申告が必要です
- 詳細は日本の税務署または税理士に相談することを強く推奨します
税務申告(マレーシア側):
- マレーシアでの滞在日数が183日を超えるとマレーシアの「税務居住者」に該当し、所得税申告義務が発生する可能性があります
- 詳細はマレーシアの国税局(Inland Revenue Board)に確認してください
社会保険(国民年金):
- 日本国籍を保持していれば、マレーシア滞在中も国民年金を継続納付できます
- 海外転出届提出後も、保険料の口座振替により自動納付が可能です
- 受給開始時に海外での受け取り手続きが必要です
詳細は、日本の年金事務所またはマレーシアの日本大使館領事部に相談してください。
Q6: DE Rantau の審査で却下されることはありますか?何が理由ですか?
あります。 主な却下理由:
書類不備・虚偽:
- 契約書の期間が3ヶ月未満
- 契約書が英文でない、かつ認証翻訳もない
- 雇用主がマレーシア企業である(リモートワーカーの場合)
- 書類に偽造・改ざんの疑い
資金源の問題:
- 年収証明の数値が公式基準を下回る
- 資金源が不明確(マネーロンダリング疑い)
その他:
- 健康診断で重大な感染症が判明
- パスポートが6ヶ月以上の有効期限を満たさない
これらのリスクを軽減するため、申請前に以下を確認することを強く推奨します:
- 契約書の言語・形式が要件を満たしているか
- 年収基準を満たしているか
- 資金源が明確であるか
- 必要に応じて、イミグレーション専門の弁護士に相談する
詳細は MDEC公式FAQ をダウンロードしてご確認ください。
まとめ:自分でできること vs 専門家に相談すべきこと
✅ 自分でできること
(リスク低い・判断が明確な手続き)
- DE Rantau の公式要件が自分の職種・雇用形態に合致するか確認
- 雇用契約またはプロジェクト契約の期間が3ヶ月超であることを確認
- リモートワーカーの場合、雇用主がマレーシア国外であることを確認
- パスポートの有効期限(6ヶ月以上)を確認
- MDEC公式サイト(mdec.my/derantau)でアカウント登録
- 必要書類(契約書、年収証明など)の準備・アップロード
- 申請料(MYR 1,000 + 同伴家族×500)の支払い
- マレーシア入国時の入国審査
🤝 専門家に相談すべきこと
(複雑・判断に専門知識が必要な手続き)
イミグレーション法:
- DE Rantau申請の適否判断(複雑なケース)
- 契約書の形式・言語が要件を満たすか確認
- 審査却下のリスク軽減
- パスの更新・延長手続き
税務関連:
- 日本・マレーシア両国の税務申告義務(最重要)
- 183日ルールの適用可否
- 日本とマレーシアの租税条約の適用
- 年金・健康保険の扱い
銀行・金融:
- 日本からマレーシアへの送金方法
- マレーシアでの銀行口座開設手続き
- 給与受け取りの仕組み(外国企業からの送金)
書類翻訳:
- 契約書の認証付き英文翻訳
- パスポートの認証翻訳(必要な場合)
会計・給与:
- マレーシアでの所得税申告
- フリーランサーの青色申告
- 日本での確定申告(国外所得の申告方法)
関連記事・次のステップ
DE Rantau 申請以降の手続きや、マレーシア生活に必要な情報は、以下の記事をご参照ください:
- マレーシア MM2H ビザ完全ガイド2026
- デジタルノマド向け国際比較:タイDTV vs マレーシアDE Rantau
- ASEAN デジタルノマド・インフラガイド 2026
- タイ DTV デジタルノマドビザ完全ガイド 2026
公式リソース
- MDEC DE Rantau 公式サイト: https://mdec.my/derantau/
- DE Rantau Digital Nomad Pass FAQ(PDF ダウンロード可): https://mdec.my/derantau/
- マレーシア入国審査局(Immigration Department): https://www.imi.gov.my
- マレーシア大使館(日本)領事部: https://www.kl.emb-japan.go.jp
この記事は MDEC 公式サイト(2026年3月確認) および マレーシア入国審査局 の公式情報を基に作成しています。法律・ビザ制度は変更される場合があります。最新情報は必ず公式サイトをご確認ください。