この記事のポイント
- インドネシアの法人税率は22%(中小企業は売上IDR500億以下の部分に50%減税)
- VAT(付加価値税)は12%(2025年4月より段階的引き上げ)
- 日本との租税条約により配当・利子・ロイヤリティの源泉税率が軽減される
📌 この記事はインドネシア税務総局(DJP)の公式情報(2026年3月確認)に基づいています。
法人税(PPh Badan)
税率
| 区分 | 税率 |
|---|---|
| 標準税率 | 22% |
| 上場企業(株式40%以上を公開) | 19%(3ポイント減税) |
| 中小企業(売上IDR500億以下) | IDR48億以下の所得に50%減税 |
| 特定業種(OSS登録の新規投資) | タックスホリデー(最大20年間免税) |
主な控除項目
事業に直接関連する費用は原則として損金算入可能です。減価償却は定額法または定率法を選択でき、建物は20年、機械設備は4〜16年で償却します。
申告期限
法人税の年次申告期限は事業年度末から4ヶ月以内です。月次の予定納税(PPh 25)は翌月15日までに納付します。
VAT(PPN:付加価値税)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 標準税率 | 12%(2025年4月〜) |
| 免税品目 | 基礎食料品、医療サービス、教育サービス |
| 登録義務 | 年間売上IDR48億超の事業者 |
| 申告頻度 | 月次(翌月末まで) |
| 電子インボイス | e-Faktur(電子請求書)の発行が義務 |
個人所得税(PPh 21)
居住者(年183日以上滞在)は全世界所得に課税されます。
| 課税所得(年間) | 税率 |
|---|---|
| IDR6,000万以下 | 5% |
| IDR6,000万超〜2.5億 | 15% |
| IDR2.5億超〜5億 | 25% |
| IDR5億超〜50億 | 30% |
| IDR50億超 | 35% |
源泉税
| 所得の種類 | 国内税率 | 日本との租税条約適用後 |
|---|---|---|
| 配当 | 20% | 10%(持株25%以上)/ 15% |
| 利子 | 20% | 10% |
| ロイヤリティ | 20% | 10% |
| サービス報酬 | 20% | 条約により免税の場合あり |
日本人が知っておくべき注意点
- 移転価格税制:関連者間取引にはOECDガイドラインに準拠した移転価格文書の作成が必須です
- PE(恒久的施設)リスク:日本企業の従業員がインドネシアで継続的に活動する場合、PEと認定されるリスクがあります
- 外国税額控除:日本で確定申告する際、インドネシアで支払った税金は外国税額控除の対象になります
- 電子申告義務:DJP Online(https://djponline.pajak.go.id/)での電子申告が義務化されています
よくある質問(FAQ)
Q: タックスホリデーの対象業種は? A: 先端産業、デジタル経済、再生可能エネルギー、特別経済区での投資などが対象です。最大20年間の法人税免除が受けられます。
Q: 日本の消費税との二重課税は発生しますか? A: 輸出取引はVAT 0%が適用されます。輸入時にはインドネシアのVATが課されますが、仕入税額控除で相殺可能です。
Q: NPWPの取得は必須ですか? A: はい。法人・個人ともにNPWP(納税者番号)の取得が義務です。NPWPがないと源泉税率が通常の2倍になります。
Q: 確定申告を日本語で対応してくれる税理士はいますか? A: ジャカルタには日系の会計事務所が複数あり、日本語での税務サービスを提供しています。
Q: 暗号資産の課税はどうなっていますか? A: 暗号資産取引にはPPh(所得税)0.1%とVAT 0.11%が取引ごとに課されます。
まとめ
インドネシアの税制は日本と比較して税率面では同程度ですが、タックスホリデーなどの投資優遇制度が充実しています。租税条約を活用した源泉税の軽減や移転価格税制への対応など、進出前に税務戦略を策定することが重要です。
※ この記事の情報は2026年3月22日時点のものです。最新情報は各国政府の公式サイトをご確認ください。当サイトは情報提供を目的としており、法的助言を行うものではありません。