この記事のポイント
- インドネシアのデジタルノマドビザ(B211A)は、海外企業に雇用されるリモートワーカー向けの60日間ビザで、最大180日まで延長可能
- 申請はMolinaオンラインポータルで完結。費用は1,500,000 IDR(約14,073円) (約1.5万円)
- インドネシア国内での就労・営業活動は不可。海外からの収入のみが許可される
この記事はインドネシア入国管理局(Ditjen Imigrasi)の公式情報(2026年3月確認)に基づいています。
デジタルノマドビザ(B211A)の概要
インドネシアは2023年に正式にデジタルノマドビザ制度を導入しました。正式名称は「Limited Stay Visa for Remote Workers(B211A)」で、海外の企業やクライアントのためにリモートワークする外国人を対象としています。
B211Aビザの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | Visa Tinggal Terbatas(限定滞在ビザ)B211A |
| 対象者 | 海外企業に雇用されるリモートワーカー、海外クライアントを持つフリーランサー |
| 有効期間 | 60日間 |
| 延長 | 60日ごとに延長可能、最大180日間 |
| 申請費用 | 1,500,000 IDR(約14,073円) (約1.5万円) |
| 延長費用 | 1,500,000 IDR(約14,073円) / 回 |
| 就労制限 | インドネシア国内企業への就労は不可 |
| 課税 | 年183日未満の滞在はインドネシア非居住者(国内源泉所得のみ課税) |
他のビザとの比較
| 比較項目 | B211A(デジタルノマド) | B211B(ソシアルブダヤ) | 第2の故郷ビザ(E33G) | 観光ビザ(B1) |
|---|---|---|---|---|
| 滞在期間 | 最大180日 | 最大180日 | 最長10年 | 30日 |
| リモートワーク | 公式に許可 | グレーゾーン | 許可 | 不可 |
| 費用 | 1,500,000 IDR(約14,073円) | 1,500,000 IDR(約14,073円) | 3,000,000 IDR(約28,146円) + 預金IDR20億 | 500,000 IDR(約4,691円) |
| 収入要件 | 海外収入の証明 | なし | IDR20億の預金 | なし |
詳しい比較は バリ島デジタルノマドガイド をご覧ください。
申請条件
必須条件
- 有効なパスポート:残存期間6ヶ月以上、空白ページ2ページ以上
- 海外収入の証明:雇用契約書、フリーランス契約書、または銀行残高証明(推奨:月収2,000 USD(約318,066円) 以上の証明)
- 医療保険:インドネシアでの医療費をカバーする国際医療保険
- 帰国便チケットまたは次の目的地への航空券
- 証明写真:パスポート規格
申請手順
- Molinaポータル(https://molina.imigrasi.go.id/)にアカウント作成
- ビザ種別「B211A Remote Worker」を選択
- 必要書類をアップロード
- 申請料1,500,000 IDR(約14,073円) をオンライン決済
- 審査期間:約3〜7営業日
- 承認後、e-Visaがメールで送付
- インドネシア入国後、最寄りの入国管理局でKITAS手続き
延長手続き
- 60日ごとにインドネシア国内の入国管理局で延長申請
- 延長費用:1,500,000 IDR(約14,073円) / 回
- 延長は最大2回(合計180日間)
- 延長申請は有効期限の14日前までに行う
税金と社会保険
インドネシアでの課税
| 滞在日数 | 税務上の地位 | 課税範囲 |
|---|---|---|
| 183日未満 / 年 | 非居住者 | インドネシア国内源泉所得のみ |
| 183日以上 / 年 | 居住者 | 全世界所得(ただし新規居住者は4年間国外所得免税の特例あり) |
海外企業からの給与・報酬は、183日未満の滞在であればインドネシアでは課税されません。ただし、日本の税務上の居住者に該当する場合は、日本で確定申告が必要です。
日本・インドネシア租税条約
二重課税を防ぐため、日本とインドネシアは租税条約を締結しています。183日ルールの適用や源泉徴収税率の軽減などが規定されています。
バリでのデジタルノマド生活
おすすめコワーキングスペース
| スペース | 所在地 | 料金(1日) | 特徴 |
|---|---|---|---|
| Dojo Bali | チャングー | 200,000 IDR(約1,876円) | ノマドの聖地、コミュニティ充実 |
| Outpost | チャングー / ウブド | 250,000 IDR(約2,346円) | 高速WiFi、会議室あり |
| Hubud | ウブド | 200,000 IDR(約1,876円) | ウブドのライスフィールドビュー |
| BWork Bali | クタ | 150,000 IDR(約1,407円) | コスパ重視 |
日本人が知っておくべき注意点
- 観光ビザ(VOA)でのリモートワークはグレーゾーン。公式にリモートワークが認められるのはB211Aのみ
- 銀行口座の開設はB211Aだけでは困難。KITAS取得後に可能になる場合がある
- **住民登録(SKTT)**が必要な場合がある。地域のRT/RW(町内会長)に届出
- ビザラン(一度出国して再入国する方法)は法的にグレーで、入国拒否のリスクがある
よくある質問(FAQ)
Q1. B211AとB211Bの違いは何ですか?
B211Aはリモートワーク目的の公式ビザで、海外収入の証明が必要です。B211Bはソーシャル・カルチュラル(社会・文化)ビザで、インドネシア人スポンサーが必要です。リモートワークが公式に許可されているのはB211Aのみです。
Q2. 日本から申請できますか?
はい。MolinaポータルからオンラインでB211Aを申請できます。e-Visaが電子メールで届くため、大使館への訪問は不要です。
Q3. 家族も同行できますか?
B211Aは個人ビザです。家族の同行にはそれぞれ別途ビザが必要です。家族での長期滞在には第2の故郷ビザ(E33G)が適しています。
Q4. 180日を超えて滞在したい場合は?
B211Aの最大滞在期間は180日です。それを超える場合は一度出国して再申請するか、第2の故郷ビザ(E33G)やKITASへの切り替えを検討してください。
Q5. インドネシアでの確定申告は必要ですか?
183日未満の滞在で、インドネシア国内での収入がなければ、インドネシアでの確定申告は不要です。ただし、日本での確定申告義務は継続する場合があるため、税理士に確認してください。
まとめ:自分でできること vs 専門家に相談すべきこと
自分でできること:
- Molinaポータルでのオンライン申請
- 必要書類(雇用契約書、保険証書)の準備
- コワーキングスペースの予約
専門家に相談すべきこと:
- 日本・インドネシア間の税務処理
- 183日超の長期滞在ビザへの切り替え
- 法人設立を見据えたビザ戦略
関連記事: